八日目の蝉(Movie)
※ネタバレありです。
生まれたときに誘拐され、違う母により育てられ、成長し大人になったところから物語が始まる。
主人公は四歳(?)のときに実母の元へ戻るが、
親に馴染めずとても孤独な子ども時代を送る。
社会へ出ても人と壁を作り中々馴染むことが出来ない。
基本的に自分は生きている価値がない、自分なんかいなければいい。
というような根強い価値観を持ってしまっているが故に、
人生も中々上手く行かない。
ただ、ある日写真館で自分と誘拐した親の写真を見つけ、
自分はこんなにも愛されていたんだ。
ということを思い出す。
硬く閉ざされた心の扉が開いた瞬間だった。
人は、自分が愛されている価値がある人間だと自覚出来た瞬間から、
運命は変わると思う。
自覚するのは頭でなくて心。
心をロックしているのは、
親のせいでも辛い経験でも何のせいでもなく、
ただ自分が自分を守るために閉じた扉である。
色々な意味で希望に満ちた映画でした。